資格名 カラーコーディネーター検定試験 (公的資格)
今回は、カラーコーディネーター検定試験の資格と資格を利用した働き方について、合格者のまいさんにお話を伺います。
私は販売業に従事している時に、スキルアップのためにカラーコーディネーター検定試験の1級を取得し、その後転職。今はデザイナーとして働いています。
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- 1 カラーコーディネーター検定試験の資格内容
- 2 カラーコーディネーター検定試験の試験内容
- 3 カラーコーディネーター検定試験の合格率・難易度
- 4 カラーコーディネーター検定試験の受験資格
- 5 カラーコーディネーター検定試験の仕事での活かし方
- 6 カラーコーディネーター検定試験の合格者の平均年収は?
- 7 カラーコーディネーター検定試験の将来性は?
- 8 カラーコーディネーター検定試験の資格は転職や就職に役立ちますか?
- 9 カラーコーディネーター検定試験の資格取得後、実際に稼ぐことができるようになりますか?
- 10 カラーコーディネーター検定試験の資格取得後、ステップアップするためには、どのような勉強や行動が必要ですか?
- 11 カラーコーディネーター検定試験のおすすめ勉強方法
- 12 カラーコーディネーター検定試験の資格を取って良かったですか?どんな人に勧めますか?
カラーコーディネーター検定試験の資格内容
仕事に役立つ実践的な色彩の知識を学ぶことができる試験です。
試験は3級から1級に分かれていて、それぞれの級で学べることは以下の通りです。
3級
色彩に関する基礎的な知識について、理解度を確認する。
2級
3級レベルの知識に加え、色彩の応用力などを問い幅広い知識を身につける。
1級
各分野における専門的な知識を身につけ、より実践で役立つ能力を求める。
第1分野「ファッション色彩」第2分野「商品色彩」第3分野「環境色彩」から一つの分野を選択する。
カラーコーディネーター検定試験の試験内容
3級
マークシート方式による選択問題
- 色の性質
- 色と心理
- 色を表し、伝える方法
- 配色と色彩調和 ほか
2級
マークシート方式による選択問題
- カラーコーディネーションの意義
- 色彩の歴史的展望と現状
- 生活者の視点からの色彩
- 生産者の視点からの色彩
- カラーコーディネーターの視点
1級
マークシート方式による選択問題および論述問題
以下の3分野のうち、1分野を選択
第1分野「ファッション色彩」
- ファッションカラーの定義と重要性
- 身体色の特徴
- ファッションと色彩文化
- ファッション&メーキャップの色彩と配色 ほか
第2分野「商品色彩」
- 経営と色彩
- 経営に色彩を生かすための諸データの整備
- 商品の色彩計画のための理論と実践 ほか
第3分野「環境色彩」
- 環境色彩とカラーコーディネーション
- カラーコーディネーションの方法とそのプロセス
- 建築計画
- 環境計画 ほか
試験日
- 3級・2級:6月中旬 12月上旬
- 1級:12月上旬
検定料
- 3級:5,250円
- 2級:7,340円
- 1級:9,440円
カラーコーディネーター検定試験の合格率・難易度
カラーコーディネーターの合格率(2016年度)
- 3級:受験者数6,869人 合格者数4,180人 合格率60.9%
- 2級:受験者数4,237人 合格者数1,778人 合格率49.7%
- 1級:受験者数608人 合格者数112人 合格率22.4%
(東京商工会議所 検定試験情報より)
カラーコーディネーターの難易度
3級と2級は合格率も高く、十分独学にて対応可能なレベルです。
テキストや問題集を購入し、3サイクルほど学習すれば、合格は狙えます。
ただし、1級となるとかなり難易度は上がります。その分専門性も深まり、得られるものは多いです。
カラーコーディネーター検定試験の受験資格
誰でも受験可能です。
カラーコーディネーター検定試験の仕事での活かし方
販売業に従事している際に、ディスプレーなどで商品を良く見せる工夫や、商品の素材についてもっと知りたいと思い勉強を始めました。
その後、縁があり自動車の内装デザインに関わる仕事に就くことができました。
商品色彩の分野は工業的な内容も多く含んでいるので、家電製品であったり、自動車製品などについて多く勉強ができます。
しかし、他の二つの分野がファッションや環境についての分野なので、二つの分野と共通するような、色についてや、職場環境であったり、物を見せることについてであったりも学ぶことができるので、勉強して損するということは全くありません。
この資格が活かせる業界としては
- アパレル業界(商品デザイン)
- インテリア業界(マンション展示場など)
- IT業界(WEBデザイン)
- 小売業界(商品陳列・照明など)
が挙げられます。
カラーコーディネーター検定試験の合格者の平均年収は?
ただ、やはり時間にかなり拘束されてしまうので、プライベートな時間が減ってしまいました。
定時で勤務したいと思っている人には向かない職業だと思います。
私の勤めている会社は出張も多いため、内勤だけというイメージしている人は辛い部分もあるかもしれません。
同じ資格取得者があまり身近にはいないのでわかりませんが、やはりデザイン業に従事していると年収はかなり上がっていくかと思います。
また、同じ部署の同僚と話したところ、資格保有者だからなのか、少しだけお給料は高く設定されているようでした。
カラーコーディネーター検定試験の将来性は?
しかし、3級であれば、色彩検定と内容がかなり重複するので、少し勉強したいという方にはあまりお勧めはできません。
取得しても、すぐに活かすことができる資格ではありません。
知名度も低く、デザイン関係の仕事に就いている人でも知らない人は多くいます。
カラーコーディネーターという職業が成り立っている人は本当に数人程度かと思います。
企業に属してデザイン関係の仕事をするか、カラーコーディネーターを取得しようとしている方に対して講師をするということくらいしか直接的に活かすことはできないかと思います。
講師になるにしても、やはりカラーコーディネーター1級を取得したからといってなれるものではないと思います。
多くの講師の方々はデザイン関係の実務経験があったり、他の色彩関係の資格を取得している方がばかりです。
なかなかこの検定だけでは将来性が少ないかと思います。
カラーコーディネーター検定試験の資格は転職や就職に役立ちますか?
ですので、取得したからと言って、就職や転職に役に立つとは言い切れません。
しかし、面接では資格について聞かれることが多く、きっかけなどを話すこともあり、会話に困ることはありません。
盛り上がりますので、それを実際に業務上で活かすことができる即戦力だと感じてもらえるように、その後の自分の会話でうまく伝える必要があります。
資格を取得したからOKだと思わず、その後も勉強していくという姿勢や、企業にとっても有効な人間なんだということアピールすることが重要です。
カラーコーディネーター検定試験の資格取得後、実際に稼ぐことができるようになりますか?
資格取得後、すぐに実際に活かして稼ぐには、やはり企業に属することかと思います。
もともと属している方であれば、業務上で活かしていくことが簡単にできるかと思います。
私は販売業からデザイン業に転職することができ、その上で資格を活かすことができましたが、取得してすぐに転職できたわけではありません。
工業系のデザイナー職はあまり募集されていませんし、中途で入社できる枠というのは更に狭くなります。
正社員ではなく派遣社員で募集されることもあるので、幅広くチェックしておくことも大切かと思います。
実際、中途でデザイン業に従事することができ、お給料も販売業よりもかなり上がりました。
資格保有者だからという訳ではありませんし、業種がかなり大きく変わったことが要因ですが、それまでよりも金額は大きく変わりました。
稼げない資格ではないので、取得した方の活かしようにもよるかと思います。
カラーコーディネーター検定試験の資格取得後、ステップアップするためには、どのような勉強や行動が必要ですか?
カラーコーディネーター検定は3つの分野に分かれているので、1つの分野を取得したら他の分野も取得されてみるのもいいかもしれません。
また、色彩検定ともかなり似通っているので、取りやすいかと思います。
検定で言うのであれば、パーソナルカラー検定と言う、個人個人に似合うカラーを知ることができる検定もあります。アパレル系の方で興味がある方はこういった検定もあるので、カラーコーディネーター検定のファッション分野と合わせて取得するとよいかもしれません。
インテリアに興味のある方は、インテリアコーディネーター、商品陳列ならリテールマーケティング(販売士)検定、WEBで生かすならWEBデザイナー検定などもダブルライセンスとしておすすめです。
必ずしも、他の資格を取得しなくてはいけないというわけではありません。
ただ、良いものを知るという努力は怠らないほうが良いと思います。
美術館へ行くだけでもいいし、良い商品などを街に見に行くだとかも勉強になると思います。
周りをよく見て、アンテナを張り巡らせることが一番大切な勉強です。
カラーコーディネーター検定試験のおすすめ勉強方法
ユーキャンで勉強できるカラーコーディネーター検定は独自のもののようなので、商工会議所主催のカラーコーディネーター検定とは別物のようです。
独学で取得しましたが、検定側が講座を開いているので、そちらで勉強することも可能です。
独学で勉強するのであれば、やはり公式テキストを必ず入手して勉強するべきかと思います。
始め3級は公式以外で勉強したのですが、テストではほとんど公式テキストから出題されたので、公式テキストを読み込むだけでもかなり合格に近づきます。
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3級〜1級まで各級で販売されています。
カラーコーディネーター検定試験の資格を取って良かったですか?どんな人に勧めますか?
デザイン系に就職したい学生は在学中に取得することをお勧めします。
私のように全く違う分野で働いているけれど、どうしてもデザイン系に転職したいという方にもおすすめします。デザイン系に従事して、普段聞きなれない単語も資格取得したおかげでスムーズにやり取りすることができました。
勉強して損することはないので、ぜひ受験することをお勧めします。