今回は、女性社会保険労務士のようこさんに、女性で社会保険労務士として働くことについて、生の声をお伺いしたいと思います。
私は、勤務社会保険労務士として4年働いた後に出産で一時退社し、4年後に復職しました。
育児休暇を取るという方法もありましたし、育休を取る女性社会保険労務士も多いですが、私は子供が小さい内は側にいたいという考えから、いったん退職し、再度就職するという方法を選びました。
再就職も、同じ社会保険労務士事務所にできて、ありがたく思っています。
女性が男性並みや男性以上の収入を稼いで働いていく為には、出産育児はまだまだ大きな壁として存在します。
ですが、有益な資格を取得し、手に職を持っていれば、その壁を超えていけると実感しています。
ただ、資格はしっかり選ばなければいけません。
私の話が、子育て中で復職を考えるお母さんや、育休中で今後の働き方に悩んでいるお母さん、これから就職や出産を考える女性たちの参考になれば幸いです。

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社会保険労務士はこんな資格
社会保険労務士の仕事は、従業員の「労働環境」を整えるため
- 労働・社会保険に関する法令に基づいて、書類作成と提出の代行などを行ったり
- 労務管理のアドバイスをする
ことです。
①でいうと、具体的には年金事務所・労働基準監督署・公共職業安定所(ハローワーク)などに提出する書類です。
また、就業規則の作成について手伝ったり、アドバイスをしたりします。
社会保険労務士の仕事は「独占業務」ですので、社会保険労務士しかできません。
ですので、国家資格である「社会保険労務士」資格は、とても有益な資格です。
社会保険労務士は、女性の割合が他資格より多い!
社会保険労務士は、他の士業に比べて、女性の割合が多いと言われています。
女性合格者の割合は、他の士業だと多くて20%程度ですが、社会保険労務士試験だと30%を上回ります。
厚生労働省によると、平成28年度の合格者の男女比は男性:女性=66%:34%です。
これは、社会保険に関する業務を行う人事総務担当者に女性が多いことも原因の一つではあります。
また、現在女性の社会進出が進む中で、企業は「女性が子育てと両立できる職場環境作り」を迫られている為、女性社会保険労務士は一層重宝されていくと思われます。
女性の社会保険労務士としての働き方。子育てとの両立は可能!
現在の日本社会の育休の実情
どんなに福利厚生が良い職場に就職したとしても、たとえ公務員であっても、現行では育児休暇は最長3年です。
そして、私の姉は市役所職員ですが、「育休は1年が普通。3年取る人は、多少変わった目で見られる」とのこと。なので、姉も1年で復帰して時短で働いていました。
学校の先生などでは3年が一般的なようですが、実態はまだまだの所も多い様子。
市役所でもこれなのですから、一般企業なら言わずもがな…ですね。
また、私の場合は3年でも短いと感じていました。
3歳って、赤ちゃんから子供に変わり、いろんなことをぐんぐん吸収する時期。
幼児教育は3歳までに頑張りましょうなんて言うけれど、いろんなことをぐんぐん吸収して、その結果がアウトプットされる3歳の時期って、本当に面白い!
だから、なるべく側にいたくて、「一度仕事を離れても再就職できること」を仕事選びの基準にしました。
再就職に、資格取得者は強い!
資格、特に国家資格を持っていることは、復職する上でとても有利です。
妊娠出産はこれから…という方なら、少し実務経験を積めるとさらに良いですね。
一般企業の総務部で働くとか、社労士事務所で事務をする…とか。
実務経験+資格があれば、社会保険労務士事務所などで採用をしてもらうことは容易です。
育児中・育休中の資格取得もおすすめ。子供の成長とともにキャリアアップ!
今、絶賛育児中で、復職を考えて資格の取得を悩んでいらっしゃる方。
毎日育児、お疲れ様です。
私の周りでも、育児をしながら社会保険労務士試験を受けた方が複数人います。
- 専業主婦として育児中に資格取得し、社会保険労務士事務所での事務員としてのパートから始めて、現在は社会保険労務士としてバリバリ働いている人。
- 育休中に資格を取得し、復帰後、しばらくしてからキャリアアップの転職をした人。
いずれも、楽しそうに働いていますし、男性並みに稼いでいます。
専業主婦が長かった人や、まだ子供が少し手がかかる…という時は、社会保険労務士事務所の事務員から仕事復帰することをお勧めしますよ。
求人を見てみると、週3日、1日4時間〜なんてパートもよくあります。
子育て中にはちょうど良いのではないでしょうか。
総務事務の経験がない場合は、それで実務経験も詰めますので、ある程度子供の手が離れた時に、その事務所で「社会保険労務士」としてのポジションがなければ、他事務所に転職することもできます。
社会保険労務士の資格は就職や転職に有利?稼げない・役に立たないとも聞くけれど実際は?
資格についてネットなどで調べていると、必ず「稼げない、とっても無駄、役に立たない」などのネガティブ情報があり、ひるんでしまいますよね。
逆に、資格の学校の広告では絶賛されすぎていて、胡散臭かったり。
実際はどうなのか、気になりますよね。
「社会保険労務士は稼げない」の実態
まず、社会保険労務士は稼げない、の実態ですが、
「独立しても、みんなが稼げるわけではない」
というのが、正確です。
社会保険労務士、というと、以前は書類の作成と提出がメイン業務でした。
しかし、書類の作成や提出などは、インターネットを活用した電子申請の手続きも認められていますし、郵送により届け出ることが可能な手続きも増えており、社会保険労務士に委任しなくても良いものが増えています。
その一方で、前述した、女性の雇用の増加や、某運送会社の問題にもあったような従業員の待遇改善圧力の上昇により、「労務問題に関するコンサルティング」の需要は高まっています。
そこで、「コンサルティング能力のある社労士」を求める会社の需要と「書類作成をメイン業務としようとする」旧態然とした社会保険労務士の間には、ミスマッチが生じているのです。
ですので、昔ながらの社会保険労務士のままでいる人は、稼げません。
一方で、コンサルティング能力のある社会保険労務士の需要はむしろ高まっていますし、そういう社会保険労務士は今まで以上に稼いでいるのが現実です。
では、コンサルティング能力とは、どんな能力でしょうか?
コンサルティングに必要なのは、しゃべる力では無く「聴く力」
ここで「コンサルティングなんてできない!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
いろいろとアドバイスをする話し上手な押しの強い人でないと、コンサルティングなんてできない…と思っていませんか?
しかし、それは大間違い。
コンサルティングに必要なのは、「相手から、現状や悩みをしっかりと聴き出す力」です。
企業のあり方、抱える問題は一社一社異なるもの。
しっかりと現状を把握しない限り、適切な改善策をアドバイスすることはできません。
女性が社会保険労務士として活躍し始めている一因も、ここにあると私は思っています。
実際に私の周りにも社会保険労務士の女性はたくさんいて、交流もよくしているのですが、皆さんどちらかというと、控えめで積極的に前に出るタイプではありません。
(もちろん、どんどん前に出るタイプの方もいらっしゃいますが。)
ですが、着実に顧客を増やしている様子。
稼げる、稼げないに、男女差は全くありませんし、売り込みが得意なタイプの人の方が稼げるということは、ないように感じます。
勤務社会保険労務士は稼ぐことができるのか。
また、子育てをしようとする女性で、子育てをする前に、独立して社会保険労務士としてやっていこうとする人はあまり多くないと思います。
となると、勤務社会保険労務士という形で働くことになりますね。
この場合
- 一般企業の総務などで資格保持者として働く
- 社会保険労務士事務所で社会保険労務士として働く
の2パターンになります。
①の一般企業の総務などで資格保持者として働く場合、もらえる給料は、通常の給料+資格手当が少し、程度になります。
ですので、もともとその職場で働いていた場合は、社会保険労務士の資格を取ったからといって「大幅に給料が増えることはまずない」です。
しかし、社会保険労務士資格を持っていることで、就職や転職の際に有利になり、キャリアアップできる可能性があります。
ただし、資格を持っているだけで実務経験がなければ転職や復職の武器には思ったほどなりませんので、まずは実務経験が積める場所に異動できるか就職できるようにすることをお勧めします。
例えば、女性の総務職員を募集している会社はよくありますし、未経験でもいいところは多いので、そこで数年実務経験を積んで、改めて社会保険労務士資格+実務経験ありということで転職すると、キャリアアップは可能です。
②の社会保険労務士事務所で社会保険労務士として働く
場合、独立している士業の成功者のように稼ぐことはできません。
社会保険労務士になって、年収1,000万円以上稼ぎたい!
と思っている方は、勤務社労士ではなく、独立しなければなりません。
勤務社労士だと、年収は600万円程度で頭打ちなのが一般的かと思います。
この「年収600万円」を稼げていると見るか、稼げていないと見るか、そこで評価が分かれます。
私は、専業主婦として4年間育児に専念した上で、現在の年収は560万円なので、十分稼いでいると思っていますし、良い選択をしたと思っています。
これが少ないと思われる方は、育児が一段落した後に独立をしたり、司法書士や税理士などの資格取得を検討した方が良いかもしれません。
社会保険労務士試験の対策方法
育児をしながらや働きながらでも合格を狙える資格とはいえ、難易度の低い試験ではありませんので、独学でやるよりも、通信教育などをお勧めします。
育児中などで決まった時間を確保しにくい場合は特に、自分の自由な時間にDVDなどで勉強できるフォーサイトはおすすめです。
私はこちらの動画を通勤中に見ており、フォーサイト一本で1年間の勉強で合格しました。
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加藤先生の喋りは、クセがなくて聞き取りやすいですし、簡単な言葉で説明してくれますので、初学者でも馴染みやすくていいですよ。
テキストもオールカラーで絵も多く、細かく確認問題が入っていて取り組みやすいです。
新人社会保険労務士の成長を描く漫画も、自分が社会保険労務士になった姿を想像させてくれてワクワクします。
資料請求で、テキストやCD、DVDの見本が届きますので、自分に合うかどうか確認してみてくださいね。
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実際にフォーサイトを受講した6人にフォーサイトについてお話を聞きましたので、参考にしてくださいね。
初学者じゃなくて、一から学ぶ必要はないんだけど…という方や、きちんと通学する時間が取れるという方は、TACもいいですね。
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1年目は独学やフォーサイト、2年目はTACで勉強して合格したという人が周りに数人います。
TACは上級者レベルなどがあるので、もう一度基礎の基礎からではなく、自分に合う勉強がしたいという方におすすめです。
ただ、TACのみで合格したという人ももちろんいますし、ノウハウのある会社ですので、資料請求してフォーサイトと比べてみると良いと思います。
女性社会保険労務士についてまとめ
「子育ても、お金を稼ぐことや、仕事にやりがいを見い出すことも、全部諦めたくない!」
という女性は、ぜひチャレンジしてください。
おすすめ講座、フォーサイトの口コミ評判記事はこちら
>>フォーサイト【社会保険労務士】口コミ評判を合格者と不合格者に聞きました。
もう少し、社会保険労務士について知りたい…という方はこちらの記事もどうぞ
>>現役【社会保険労務士】に聞く資格のすべて。勉強法〜稼ぎ方まで、知れば差がつく資格の実情。
