今回は、女性中小企業診断士のよしこさんに、女性で中小企業診断士として働くことについて、生の声をお伺いしたいと思います。
私は、IT関連の仕事をしていましたが、出産に入る前に仕事を辞めました。
子供が少し大きくなってから、同じ職種で復帰しましたが、あまりの激務に資格と育児を両立できず、やむなく退職。
今後どのように仕事をしようか悩んでいた時に、中小企業診断士の資格の存在を知り、パートをしながら受験し、2年で合格。
すぐに独立し、少しずつ少しずつ仕事が増えて、3年目くらいから、家族を養える程度の収入を得ることができるようになりました。
女性の中小企業診断士はとても少ないですが、その分ニーズはあると思っています。
私の話が、診断士取得に悩む女性の参考になれば幸いです。
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中小企業診断士はどんな資格?
中小企業診断士の仕事は、企業の経営状態を総合的に診断し、改善支援などのコンサルティングをすることです。
企業の決算書や業務内容を確認してその企業に必要な改善点を見極め、改善に必要な施策を指導します。
…というのが、資格の説明でよくあるのですが、実際には、
各中小企業診断士は、それぞれに得意分野を持ってそれに特化していることが多いです。
- 小売業出身で、販売戦略に強いコンサルタント
- 製造業中心で、製造過程の改善に強いコンサルタント
- IT出身で、パソコン(ネットシステム構築など)に強いコンサルタント
など。他にもたくさんの分野があります。
「企業の経営状態の把握」と書きましたが、「はっきり言って、そういう全体の数字だとかを見るのは苦手だけれども、販売方法を教えるのは得意です!」というような診断士もいます。
私も、数字を見るのは得意ではありません。
ですが、インターネットを利用した販売戦略には自信がありますので、そちらで仕事をいただいています。
お客様の相談内容が自分の不得意な分野だった場合は、おとなしく他の方にお願いした方がいいこともあります。(お客様の為になる時は、そうします)
ですので、中小企業診断士は、中小企業診断士同士でのお客様の仲介も多いです。
自分の専門分野でない分野の改善が必要であれば、知り合いの診断士に顧客を回します。
顧客を回していれば、その方がまた別の機会に回してくれます。
他の士業以上に、横のつながりも、とても大切な業種です。
女性中小企業診断士の割合は?需要はある?
女性の中小企業診断士の割合は、他の士業に比べても、とても低いです。
平成27年度の中小企業診断士の一次試験申込者数は18,361人ですが、そのうち女性は1,580人で、8.6%しかいません。
これは、中小企業診断士の受験者が金融関係業務の従事者、特に融資業務担当に多く、そこが依然として男性社会であることが一因であると考えられます。
最近は地方銀行などでも「女性支店長」が誕生していますが、ほとんどが預金のみの小規模支店、融資分野での女性の活躍はまだまだです…
中小企業診断士も女性が少ないですが、その分需要はあります。
最近は、女性社長も増加の一途をたどっていますが、例えば
- 女性のデリケートゾーン専用の商品を通信販売している会社
- 女性向けスキンケア用品を販売している会社
- ネイルサロン・エステサロン
- ケーキ屋さん・雑貨屋さん
の社長さんが経営について相談したい時、
- 中小企業診断士の50代男性
- 中小企業診断士の30代女性
どちらに相談したいと思いますか?
例え、50代の男性の方が実績があったとしても、私なら30代の女性に相談します。
なぜなら、その商品について、そのターゲットについて、より深く理解していると思うからです。
このように、女性の方が向いている市場はたくさんありますし、これからも増えていくと思います。
ですが、女性診断士は圧倒的に足りません。
私が開業3年で軌道に乗ったのも、こういうお客様からの相談を他の診断士が回してくれたり、お客様が数少ない女性診断士である私を選んでくださったからです。
士業は飽和状態とは言われますが、女性診断士に関してはそのようには思いません。
まだまだチャンスがあると思います。
女性の中小企業診断士としての働き方。子育てとの両立。
中小企業診断士の資格を金融職以外で取得した場合、稼いでいくためには独立を選択するのが良いと思います。
診断士会登録後、先輩診断士方との交流の場はたくさんあります。
上述したように、横のつながりが他の士業以上にある業種です。
積極的に先輩方と交流し、可愛がってもらいましょう!
独占業務が無い資格ですので、コミュニケーション能力がものを言います。
自分の専門分野を作り、そこをアピールしましょう。
それから、今は国の施策で、中小企業向けの専門家派遣を色々とやっていますので、新人のうちはそういうものに登録して、顧客を増やすと同時に、経験を積んでいくことをおすすめします。
中小企業診断士の資格は就職や転職に有利?稼げない・役に立たないとも聞くけれど実際は?
中小企業診断士の資格を取得するための勉強内容は、どんな会社でも運営していくために役に立つ知識ですので、一般企業であっても、持っていれば評価される資格です。
就職や転職の際にも、アピール材料になります。金融関係の仕事に就く場合にはより有利になります。
ですが、「その資格を利用して」稼ごうと思うと、独立するのが一番だと、私としては考えています。
特に、社会経験が少ない子育て中の女性が再就職する場合、「診断士の資格があるから採用」というのはあまりないかなと。(金融関係職の経験があり、その分野に再就職する場合は有力な武器になりますが)
せっかくこれだけの資格を取得するのであれば、独立を目指して欲しいなと思います。
「再就職のために、ちょっとプラスのアピール材料になればいいな」という考えであれば、簿記だとか宅建士だとかの方がオススメです。
<関連記事>
>>【宅地建物取引士(宅建士)】に勉強法・将来性・稼ぎ方・難易度などを聞いてみた。
>>【日商簿記検定1・2・3・初級】資格取得者に聞く資格のすべて。勉強法など、知れば差がつく資格の現実。
中小企業診断士試験の受験資格と難易度・合格率
受験資格
ありません。どのような学歴でも受験することが可能です。
難易度・合格率
平成28年度の合格率は19.2%です。
簡単な資格ではありませんが、科目合格制(合格した科目は翌年と翌々年は免除)ですので、合格が見えない資格ではありません。
→受験科目などについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。(現役【中小企業診断士】に聞く資格のすべて。勉強法〜稼ぎ方まで、知れば差がつく資格の実情。)
中小企業診断士試験の対策方法
独学では難しい資格ですので、費用対効果を考えると、通信講座などで学ぶことをおすすめします。
育児中などで決まった時間を確保しにくい場合は特に、自分の自由な時間にDVDなどで勉強できる通勤講座はおすすめです。
最近、周りで合格者が増えている一押しの講座です。
「通勤中にも勉強できる」というコンセプトのもと、「スキマ時間を活かした勉強法」に力を入れており、勉強の全てがWEB上でできます。
家事をしながら、通勤をしながら、音声講座で学ぶことが可能です。
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メールアドレスとパスワードの二つを登録するだけで、すぐに動画が見られますので、中小企業診断士の勉強にしてもう少し詳しく知りたい方にとっても、参考になりますよ。
また、この講座は当サイトでもイチオシなので、通勤講座を利用して合格した方と不合格だった方、合わせて6名に口コミもいただきました。
参考にしてみてくださいね。
>>通勤講座【中小企業診断士】口コミ評判を合格・不合格者に聞いてみました
女性中小企業診断士についてまとめ
独立するには気合も入りますし、男社会の中で生きていかなければなりませんが、男社会であることが、女性中小企業診断士にとっての強みにもなります。
女性中小企業診断士には、稼げる土壌があります。
やる気のある女性は、まだライバルが少ない今がチャンスだと思います。

中小企業診断士についてもっと知りたい方はこちら
→現役【中小企業診断士】に聞く資格のすべて。勉強法〜稼ぎ方まで、知れば差がつく資格の実情。
他の資格についても、子育てと両立できるか知りたい方はこちら