安全管理・危険物取扱

【消防設備士】合格者に聞く資格のすべて。勉強法・将来性・稼ぎ方など、知れば差がつく資格の現実。

資格名 消防設備士(国家資格 業務独占)

管理人
管理人
こんにちは、資格の現実:管理人のみなみです。

今回は、消防設備士の資格と働き方について、消防設備士のゆうたさんにお話を伺います。

ゆうたさん
ゆうたさん
こんにちは。ゆうたといいます。

私は、消防設備メーカー勤務の会社員です。消防設備士には独学で受かりました。

よろしくお願いします。

消防設備士の資格内容

消防法で定められている、建物の消防設備を点検及び工事をする際に必要となる資格であり、主に消防設備業者またはビル管理業者が取得する事の多い資格です。

自動火災報知設備の点検及び工事ができ、火災感知器の交換・受信機の入れ替え・発信機等の交換工事は、この資格が無いと出来ません

この資格は、消防設備の設置工事及び維持管理をする上で重要な役割を持っており、火災発生時に安全に避難させるためにも必要な資格です。

消防設備業者は工事をするために、ビル管理業者はビル管理を行う上で、消防設備の知識は必須な内容であり、この資格を所有していると、その内容を理解している判断され重宝されます。

消防設備士試験の合格率・難易度

消防設備士試験の合格率

  • 平成29年度:甲種計32.8%、乙種計38.1%(消防試験研究センターより)

消防設備士試験の難易度

合格率を見てもわかるように、簡単に受かるような試験ではありません。

受ける以上は、きちんと勉強をして挑む必要があります。

ただし、奇問や難問の出題はされませんので、参考書や問題集を真面目に繰り返し勉強し身につければ合格ができる、正統派の試験です。

消防設備士試験の受験資格

乙種

誰でも受験可能です。

甲種

  • 大学・短大・高専・高校または中等教育学校で機械、電気、工業化学、土木または建築に関する学科、過程を修めて卒業した者
  • 乙種消防設備士の免状の交付を受けた後、2年以上消防用設備などの整備の実務経験を有する者、ほか

甲種特類

  • 甲種1〜3類のうちの一つと、甲種4類と甲種5類の3つの免状の交付を受けている者

消防設備士試験の内容

試験は甲種が特類と1〜5類、乙種が1〜7類に分けて実施されます。

甲種は工事・整備・点検ができ、乙種は整備・点検ができます。

  • 1類:屋内・屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備
  • 2類:泡消火設備
  • 3類:不活性ガス・ハロゲン化物・粉末消火設備
  • 4類:自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備
  • 5類:金属製避難はしご、救助袋、緩降機
  • 6類:消化器
  • 7類:漏電火災警報器(6類、7類は乙のみ)

学科

  1. 消防関係法令
  2. 機械、電気に関する基礎的知識(甲種特類は除く)
  3. 試験区分の消防用設備などの構造・機能・整備の方法(甲種特類は除く、甲種は構造・機能・工事・整備の方法)に関する4肢択一試験
  4. 工事整備対象設備などの構造・機能・工事・整備の方法、性能に関する火災および防火に係る知識(甲種特類のみ)

実技 <乙種><甲種>(甲種特類は除く)

  1. 写真・イラスト・図面などによる記述式試験(鑑別など)
  2. 製図(甲種のみ)

試験日

    • 各都道府県および受験区分によって異なる。

東京の場合:乙種、甲種の各塁とも2〜4か月に1回程度

受験手数料

  • 乙種:3,400円 甲種:5,000円

消防設備士試験の合格者の平均年収は?

就職する会社によって異なります。

消防設備士の将来性は?

消防法という法律がある以上は、消防設備士は無くならない資格であり、消防法は悲惨な火災が発生するたびに追加修正している活きた法律です。

消防法を遵法するためには、消防設備士の資格は必ず必要な資格であり、この資格が無いと建物で火災が発生した場合、安全に避難させるための消防設備が作動せず、悲惨な事態になる可能性が上がります。

消防設備を安全に作動させるために、適正な設置工事や維持管理をする事は必要な事であり、改装する場合にあっても必ず関わってくる資格であるため、無くなる事はありません。

そのため、消防設備業者やビル管理業者に就職する上では求められている資格なので、将来性はあると思います。

消防設備士の資格取得後、実際に稼ぐことができるようになるまでの流れは?

まず資格取得後に稼ぐ手段としては、消防設備を製造・販売しているメーカーに就職する事です。能美防災、ホーチキ、ニッタン等のメーカーに入社できれば、会社員として生活できる位には稼ぐことができます。

次に、消防設備業者ですが、主に点検のみを主としている業者と、点検及び工事を行う業者に分かれます。点検のみを主としている業者は将来性が無く、技術も身につかず、給料も安いため、アルバイトや助っ人で行く以外は入社することをお勧めしません。

点検及び工事を行う業者では、最初は給料が安くても、工事の技術や知識を身につければ、普通に生活できる収入を得る事ができます

理想は、サブコンやゼネコンから設計協力出来るぐらいの知識と経験を身に付けることです。そうすれば、独立もできて稼ぐことができます。ただし、新規の建物が建ちにくい現在の状況では、顧客の開拓には相当なコネクションが無いと厳しいとは思います。

独立して顧客さえ確保できれば、新築・改装時以外にも点検で定期的な仕事を貰え、収入に繋がるので、その開拓ができれば稼げると思います。

消防設備士資格取得後、ステップアップするためには、どのような勉強や行動が必要ですか?

消防設備メーカーに就職したいのなら、消防設備士の資格を全て取得した上で、工業系の大学を経て就職するのが、しやすいと思います。

そこの会社で消防設備の知識や営業販売できる知識や技術を取得し、役職に上がっていくのがステップアップだと思います。

消防設備業者として、ステップアップするためには、点検及び工事を行う業者に就職し、5年~10年ぐらい色々な現場を点検及び工事して知識と技術を身につけ、消防設備士の甲種の資格をある程度取得し、ゼネコンやサブコンの設計協力が出来るぐらいの知識と経験があれば、独立して開業するのも夢では無いと思います。

消防設備士のおすすめ勉強方法

私は、「たのまな」の通信講座で勉強をしました。

勉強に自信がある方は、独学でも大丈夫かもしれませんが、私は通信講座で勉強したことで、効率的に合格できたと思います。

資料請求すると、消防設備士の勉強の仕方の流れがわかる資料がもらえますので、悩まれている方は、ひとまず請求してみると良いですよ。

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おわりに。消防設備士の資格は、役に立ちますか?

ゆうたさん
ゆうたさん
消防設備業者及びビル管理業者に就職する上では、必須な資格なので役に立ちます。今後も無くなることはない資格だと思いますので、自分に必要だと思ったら、ぜひチャレンジしてみてください。
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