資格名 宅地建物取引士(宅建士) (国家資格・独占業務)
今回は、宅地建物取引主任者(宅建士)の資格と働き方について、宅建士のまさひこさんに実情を伺います。
今日は、まさひこと申します。
現在30歳で、不動産販売会社で会社員をしています。
私はフォーサイトで1年勉強をし、宅地建物取引主任者の資格を取得しました。
よろしくお願いします。
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宅地建物取引士(宅建士)資格取得のメリット
宅地建物取引士は独占業務がある独占資格
宅地建物取引士は、不動産取引を公正・円滑に遂行するための専門家です。
不動産取引の際には、その物件について、
- 権利関係
- 物件の状態
など、重要事項を書面にまとめ、売買・賃借の当事者に、十分な説明をしなければなりません。
この
- 不動産購入者・賃貸者に対する重要事項の説明
- 重要事項説明書への記名・押印
- 契約書(37条書面)への記名・押印
は、宅地建物取引士だけに認められた独占業務であり、宅地建物取引士の資格を持っていないとできないことです。
不動産業者の事務所は、宅地建物取引士を設置しなければならない
また、不動産業を営むためには、各事務所ごとに5人に1人以上の割合で宅地建物取引士を配置せねばならず、宅地建物取引士は、不動産業界においてはなくてはならない資格です。
なので、不動産業界で就職したからには、宅建士の資格取得が必須であることも多いです。
宅地建物取引士の資格は、様々な業界で役に立つメリットがある
また、宅地建物取引士は一度取得すると一生使える資格です。
宅地建物取引士の資格を取得すると、
- 不動産業界
- 不動産関連セクションを持つ一般企業
- 金融業界
- 小売業界
など、広範囲の業界で活躍することができます。
そのような時に、宅地建物取引士(宅建士)が持つ知識が必要になるんです。
また、小売業界では、出店する際に立地が非常に重要になりますので、立地選定の上で、宅建士の知識が役に立ちますよ。
宅地建物取引士の試験の合格率・難易度・合格点
宅地建物取引士試験の合格率
受験者数 | 合格率 | |
平成26年 | 192,029人 | 17.5% |
平成27年 | 194,926人 | 15.4% |
平成28年 | 198,463人 | 15.4% |
3年平均 | 195,139人 | 16.1% |
宅建士は、毎年19万人以上が受験し、3万人以上の合格者が出ている、人気資格です。
例えば、法律系資格には、司法書士や行政書士などがありますが、宅建士はその試験範囲の中の基礎的な部分と多くかぶっていますので、こういう難関資格を目指す方が手始めに、宅建士を受けるというケースがよくあります。
また、法学部の大学生が、卒業前の時間があるときに撮っておく資格としても、人気がありますね。
もちろん、宅建士資格の有用性や評価の高さが、この人気につながっていることは言うまでもありません。
会社で資格の取得を勧められる資格ナンバーワンでもあるようです。
宅地建物取引士(宅建士)試験の難易度
宅地建物取引士(宅建士)試験の合格率は20%以下ですが、国家資格の中では、比較的合格者の多い資格です。
また、受験資格もありませんので、受験者のレベルも幅広いです。
不動産業界や金融機関に勤めると、とりあえず取らないといけない…ということで、記念受験をする人も多いですし、前述したように、大学生が「卒業まで時間があるから宅建資格でもとってやろう!」と思って勉強を開始し、受験申し込みをしたものの、「やっぱりあまり受験勉強しなかった(遊んでしまった)、受けるのや〜めた」なんてことも、よくあります。
(受験当日、席のスカスカ具合や、途中退室の多さ、明らかに早すぎる時間から眠り始める人の多さに、私もびっくりしたものです。)
毎年3万人近くの合格者が出ていることからも、真剣に勉強をした人の合格率は上記よりもずっと高く、真剣に取り組めば合格することができる資格だと言えます。
宅地建物取引士(宅建士)試験の合格点
合格率が比較的安定しているので、合格率に合わせて、合格点を微調整しているのではないかと考えられています。
合格率により合格点を調整されるということは、
- 宅建試験は実質的には相対評価(競争試験)
ということですね。
でも、このやり方のほうが、問題の難しさ(去年は簡単だったが今年は難しかった!)に左右されることなく、公平に合格者が出ることにつながります。
きちんと、「みんなができる問題を落とさない」ことができれば、難問は解けなくても合格が見えるということですね。
宅地建物取引士(宅建士)試験の勉強時間
宅地建物取引士試験に合格するまでに必要な時間は、一般的に
- 知識0の人で300時間
- ある程度知識がある(法学部卒or仕事で関連の業務をしていた)人で200時間
と言われています。
- 1日平均2時間勉強するとして
- 前者で3.4か月(4月頃からの勉強で合格)
- 後者で5か月(6月頃からの勉強で合格)
となりますね。
ただ、毎日2時間を5か月継続するというのはよっぽどのことなので、実際には半年から9か月と考えておくのが無難です。
(もちろん、3か月未満で合格する人もいますよ。)
宅地建物取引士(宅建士)試験の受験資格
年齢・性別・学歴に関係なく、誰でも受験することが可能です。
宅地建物取引士(宅建士)試験の内容
計7科目の学科試験に合格することが必要。
四肢択一式で、出題数は50問。回答はマークシート方式。試験時間は2時間。
- 土地の形質、地積、地目、種別、および建物の形質、構造、種別に関する知識。
- 土地および建物についての権利および権利の変動に関する法令知識
- 土地および建物についての法令上の制限に関する知識
- 宅地および建物についての税に関する法令知識
- 宅地および建物の需給に関する法令及び実務知識
- 宅地および建物の価格の評定に関する知識
- 宅地建物取引業法および同法の関係法令に関する知識
試験日(平成30年度試験)
- 毎年10月の第3日曜日(年1回)
- 平成30年度は、平成30年10月14日(日曜日)
受験手数料
- 7,000円
宅地建物取引士(宅建士)は稼げる?平均年収は。
「宅建士の平均年収」というのは、あてにしない方がいいです。務めた業界、会社、実力に左右されます。
完全歩合なのか固定給なのかでもだいぶ変わります。
年収200万円台の人もいれば、1,000万円を超える人もいます。
ただ、宅建士の資格を持っていることにより手当がつく会社が多いです。
月1万円の手当がつけば、年間12万円ですし、月2万円なら、年間24万円ですね。
また、資格があることにより、お客様からの信頼を得られることもありますので、自分の売り上げアップの一因にはなり得ますし、売り上げが上がれば年収も上がります。
転職の際にも、宅建士の資格と、その資格に付随する知識があれば、評価アップのポイントになりますね!
宅地建物取引士(宅建士)としての稼ぎ方
正直、宅建士として稼ぐといっても、収入は働く会社に左右される部分が大きいです。
ですが、不動産関連の会社は基本的に高収入です。数千万、数億円のものを売るのですから、その分利益も出ます。そして法律上最高3%と数万円の手数料を徴収する事が出来るので、売買や賃貸などの仲介業の営業職で歩合給の方だと大分稼げます。
20代で1千万越えもいっぱいいる業界です。とはいっても売るのが難しいものです。マンションの場合月に1件売れたらスーパー営業マンです。
実際にコツが掴めるようになるのは入社して半年ほどです。ここまでモチベーションを落とさずに頑張れば、それなりのお金は稼げます。
ただし、賃貸管理の場合には固定給が多いので、年収も一定程度に落ち着いています。
宅地建物取引士(宅建士)の将来性。今後も役に立つ資格?
先にも述べたように、法律系資格の登竜門的な資格ですから、企業内などでの需要も高く、現在は企業が社員に取得をすすめる資格のナンバーワンと言われています。
法律がガラッと変わることは考えにくいので、この傾向はしばらく続くと考えられます。
また、近い将来には、「AIで営業がいらなくなる」などとも言いますが、不動産の販売ではいまだに人を介したものが主流です。
一生を左右するような大きな買い物ですので、余計に販売者の人間力や信頼性が、購入者の購買意志を左右するものでもありますので、不動産の販売を機械だけでするようになるとは考えにくいです。
それに、不動産の知識はあって損になりません。
もちろん不動産業界に努める方には必須の資格ですが、不動産を運用する方にとっても必要な知識が多く含まれているので、実用性の高い資格です。
住宅の購入は多くの人が、人生において一度は考えることでしょうし、不動産運用も、資産運用の大きな選択肢の一つです。
不動産業界のピークは終わり、落ち着き始めてはいますが、それなりの宅建士にはそれなりの安定した需要があるので、もっていて損になる資格ではないと考えます。
宅地建物取引士(宅建士)資格取得後、ステップアップするために必要な勉強や行動
不動産関係会社の営業職の場合
実務を通して営業の能力を高めることが一番の近道です。
最初の内は先輩社員に同行したりひたすら言われたことを聞いて仕事をすることで型を身に着けます。特に営業の場合不動産の知識を自分で深める必要があります。
また、いろんな顧客との雑談力も必要になります。そのためニュースは勿論のことビジネス誌も幅広く読んであらゆる知識を深める必要があります。あと税金の勉強をすると有利になります。
不動産を買う方で節税目的や収益物件の場合、収益にかかる税金が気になるお客様も多いです。
宅地建物取引士(宅建士)試験のおすすめ勉強方法
私は法学部を卒業していて、法律には馴染みがありましたので、最初は独学にしようかとテキストを購入して勉強を始めましたが、すぐに通信講座にすることに方針を変えました。
やはり独学だと、自分の進捗がこれで良いのか疑問になることがありますし、わからないことがあっても質問できないですし、とにかく迷いや不安が起こりやすいです。
宅地建物取引士(宅建士)の資格は、法律系資格の中では取りやすいとはいえ、簡単に取れる資格ではありません。
宅建の試験は7割以上の正解率で合格できますが、学習範囲が広く、各科目を満遍なく学習することが必要ですので、入念に学習計画を練って、効率的な勉強をすることが大切です。
とはいえ、通学講座に通うような時間の余裕もありませんし、何より大手通学講座は高いです。
なので私は、数万円程度で受講でき、隙間時間を活用出来る通信講座がベストだと思います。
宅地建物取引士(宅建士)試験のおすすめの通信講座
フォーサイト | |
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2017年度は合格率が全国平均の4.25倍の66.27%と、圧倒的な合格率を誇るフォーサイト。 「満点ではなく合格点」を狙う効率の良い学習と、質の良い動画講義で口コミで受講者を伸ばし、宅建講座の累計受講者数は3万人を突破。 充実したフォローシステムと、スマホアプリで動画やテキストなどすべての学習教材が見られる次世代型学習方法が、高い合格率の秘密です。 |
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公式HP | 公式サイトはこちら |
人気があるユーキャンの講座も検討したのですが、トータルで費用対効果の高さを感じたのがフォーサイトでした。
3万円程度からの講座ラインナップでとてもリーズナブルですが、分かりやすい講座と見やすいテキストで、スムーズに勉強を進めることができました。
スマホで動画を視聴できますし、テキストや、一問一答のゲーム感覚の問題演習などもスマホ上で見ることができますので、忙しい社会人でも通勤時間やランチ時間などの隙間時間を活用して、勉強を続けることができます。
基本をマスターすることに注力することで、無駄に膨大な勉強に苦しまず、合格への最短距離を進めますよ。
当サイトでも、フォーサイトの宅建士講座の口コミ評判をまとめた記事がありますので、気になった方は参考にしてみてくださいね。( フォーサイト【宅地建物取引士(宅建士)】口コミ評判を合格者・不合格者に聞きました。)
また、人気講座のユーキャンについても、口コミ評判記事が人気です。( ユーキャン【宅地建物取引士(宅建士)】評判を他社合格者に口コミしてもらった。)
宅地建物取引士(宅建士)合格を目指す方へのアドバイス
簡単に取れる資格ではありませんが、資格取得を通じて得た知識は、あなたの社会人生活に、様々な形でプラスになることは間違いないです。
暗記力も理解力も必要な資格ではありますが、コツコツと勉強を続けることができれば、取得不可能な資格ではありません。
通信講座などを通じて効率的に、楽しく、勉強してみてくださいね。